Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme
八月七日
夜、二時過まで国男さんと、種々話す。男らしい、さっぱり自立したところが出来、たのもしい心持がする。
八月七日(月曜)九十六
黙って居ようとしても心に満ちると、自分はAのことを云わずには居られない。云うと、悪い方面ばかりを摘発するような結果になる。
嘗て、全力をあげて守り、弁解し、認めようとしたものを、放棄せざるを得なくなった悲痛。自分はもう一口も、Aの不完全さについては云うまい。一言も云うまい。それで自分の心の辛さは一分も減じず、一方、云わずに居られないほど絶えず心に思い、絶えず愛して居ることを明すだけだ。ああわが愛、わが痴恋?
大杉栄を刺した神近市子氏の心持を理解することが出来る。可愛ゆさは可愛ゆく、しかもその心を、自分の意に満ちる丈握り、或は信じられない苦しさから、一素、一思いに、と剣を振う心持。その一突で、宇宙が動顛し、愛するものの真の面影、自分が切望し、描き、身も心もその祈願のためにやせるほどの、憧れの面影のままを、見ることは出来ないか、出来るのではないだろうか、と云う思いつめた心持、書いて見たい。野枝さんの、奪えるものなら奪って見よと、わざと三人並んで眠った心持もわかる。