Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme
十二月九日
十二月十日
境遇が苦しければ苦しいほど此は大切だろう。一方から云うとひとりでに、他面の要求が強くなると云えるかもしれない。
十二月九日(土曜)晴
午後一時頃寺沢氏来、やはり肺に明かな故障は見えないと云われ、とにかく慶応の奥田喜久三氏をよび見せる。半身裸体になった彼が、医者の前で心配相になり、命のままに、熱心に咳をし、深呼吸をし、どうかして大丈夫なことを知りたい、と云うようにして居るのを見、つくづくあわれになった。涙が出そうにさえなった。女の病気を弄ぶ心持とは異うと思い、悲惨になった。あれ一つ見ても女と男と、人生に対する気のしめ方が違うと思う。その人もとにかくどうかあるとは思えないと診断する。Aそれですっかり元気になり、二日ぶりで愉快そうに笑って夕飯をたべた。真個にありがたし。ありがたし。始めて吻っとし晴々とした心持になった。
十二月十日(日曜)晴
すっかり硝子戸が入りよろし。富樫来。A疲れ易いことは易いが、昨日から一度も血を咯かず。熱も少い。何でもないように、祈るほかなし。
十二月十一日(月曜)晴
A、変化なし。今日はかなりつづけて机に向って居たがさほど疲れないらしい。