Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme

Aozora Bunko

三月十一日

三月十二日

大きくなると云うのは、どう云うことを意味されるのだろう。自分は近頃、Aに対しても親に対しても、いとしさと、縁の切り難さと、同量の寂寥で対するようになって来た。自分自身を養うことのいかに独りか!

三月十一日(土曜)晴

何故、女性が真の大芸術家になり得ないか、

一、愛す、と云う立場に立ち難いこと、

先ず、親に愛され、兄弟に愛され、良人に愛され、子に愛される。

愛されれば幸福で心が平静だが、愛すと云う清濁あわせのむ位置になると、苦しく、危うく、我を失ってしまう点。私が苦労をせよと云われるのは、此点を学ぶことではないか。自分がそれに堪えるか否かの問題

真個に苦しみの最中に在るとき、念仏が出来ない、と同じに、ほんとうにその苦しみが目前に脅して居るときには、小説が書けない。只字を並べるでは、口の先で云う言葉と同じキカイ的作業で出来るだろう。但し、念仏、作、は、そんなものではない。しんからの問題だから。

Aの「ペルシア文学史考」、校正ずみ。がっかりす。

三月十二日(日曜)晴

午後、きみ、手伝として来て呉れる。いろいろな意味で居ない方がのんきだとは云えるかもしれない。