Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme
四月二十二日
花瓶大変おきに入りうれしい。何と云っても二十五年結婚して立ったのを思えば感慨なきあたわずであろう。まして、国男さんが学校にも入り、スエ子は小学に入り。よくぞこれまで来たものと思う。自分は、思わず父の、良人として、父としての真情の暖かさを賞めた。婦人の独立と云うような話も出たが母の老いたのを痛感する。自分の生活について相談するのは国男であるのを覚える。
「ファウスト」
四月二十二日(土曜)晴
朝、ゆっくり眠り目覚める。非常に暖い日。袷になる。向いの家の八重桜がみっちりと満開し、蕾のうちは、軽くのびて見えた幹が、黒ずみつやつやとあぶらぎって見ゆ。
国男さん来。英国皇太子の御退京を送って。いろいろ話をし、先頃から心にある自分の生活に対する心持を話す。Aが帰って来ると、ちっともそれ等を忘れたのではなく思いつづけながら静かな心持で居られるのを自覚し驚く。彼と離れるか、否か、と云う切迫した心持が奥にあり乍ら、却って一大事だと、それがすっかり決定するまではちっとも知られたくないと云う気が強く支配するのだ。自分が、何人にも支配されず、自由に、しんから自由に経験し生活したらどんなに愉快だろう。