Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme
四月二十八日
津田青楓氏が画室の欲しいわけを覚り、あげるお金のないのを残念に思う。
朝早く仕度をし、丸善に行き、Aが学校で使う楽譜、グリンカのマズルカ等を買う。かえりに独りで家に帰ってボソボソ飯をたべるのかと思うといやになり、事務所によって見た。あいにくお客で駄目。又ぽくぽくかえって来る。
自分が才筆だと云うことを云われる。どうしてそうなのだろう。私自身には判らない。才筆どころか、思うように感じが滲み出さず、辛く、辛く思う位だのに。
〔欄外に〕強い温度の故か、頭は空想的になり、種々旅行のことを思う。コスモポリタン。放浪人の心のすさみを持たなければ、世界を廻って生きるのは楽しかろう。
四月二十八日(金曜)晴
昨日ほど途方もない暑気ではない。自分の部屋を持つため、隣の家も、家賃によっては、かりようと云う相談になる。三間あるらしいが、どう使ったらよいか、静かなことを云ったら、此八畳が一番だろうが、自分ばかり飾りも出来ずものも置けず、いやだ。
教育者協会への原稿、
珍らしく朝飯にカフェーをのんだ。机に向っても、妙に、頭の中が力が入らず、軽くさわさわして感じる。亢奮したのか、笑い喋るにはよいが、ものは書けない。