Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme
俳句行脚
今では、時代劇の大部屋ででもなければ見られない糸ダテというものを着て、高慢ちきな中学生五人が、盛岡の町をあとに、秋田県下を四週間にわたって俳句行脚した。
奥羽線も、花輪線もない時代だから、一日十里を、テクテク歩いて能代から秋田、それから八郎潟を舟で縦断したのだが、能代の浜で大変な騒ぎにぶつかってしまった。
一行は岩動炎天、同じく露子、猪狩五山、猪川箕人、それに私の合計五人。五山はのちに、無産運動の勃興期に、社会主義医者という異名で、知ってる人も多いだろう。
俳句が、何時のころから、老人の玩具になってしまったのだろうか。明治中期の俳句といえば、最も先端的な思想運動で、それに参加したのは、ハイティーンから、せいぜい三十歳どまり。しかも、東大、一高を中心とする進歩的インテリの進軍の譜だったのだ。
ホトトギスの発刊が、明治三十年で、子規も若く、虚子も若く、これに対抗する秋声会も、尾崎紅薬、巌谷小波、戸川残花、みんな、生きのいい青年だった。写生ということが重んじられ、盛んに俳句行脚をやった。その風潮が、東北の小都会の、生意気盛りの中学生にまで、伝染病のごとく、感染して来たのだった。