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Japanische Klassiker mit Furigana

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こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme

Aozora Bunko

俳人子規の死

いささかも、新聞記者にこびるというのでなく、それでいて、芯から温かい思いやりが、じーと、胸に、しみ通った。

恐縮している私を前に、明治天皇の思い出から、東大の話。学問の話。少しもたかぶらない口調である。

私は「乃木大将の殉死に反対だというのは事実ですか」という質問をついに、口に出しかねた。気おくれがしたというのではない。慈父のようなこの学者を、困らせるに忍びなかったのである。

私は、腹をきめて、そのまま、社へ帰り、殉死問題には触れず、明治天皇に関する思い出話だけを書いて、お茶をにごしてしまった。

新米記者として、まことに思い切った横着さであったが、このささやかな技巧を、私は今でも後悔しない。

俳人子規の死

尾崎紅葉と正岡子規は、共に葬式の模様を覚えている。

紅葉の場合は、鼻眼鏡の石橋思案が、弔詞を読んだ姿だけが妙に印象に残っているが、正岡子規の死んだ時は本当に泣きたい気持で、駆けつけたものである。

盛岡の中学では杜陵吟社と称して行脚までやったり、一高に入ってからは、俳句会の幹事も勤めたほどだから、私の俳句熱も、生涯で最高潮の頃だったのだろう。

根岸庵へ駆けつけると、世話人の手が少かったのか、私のような学生までが、受付係りを仰せつかった。