Japanische Klassiker mit Furigana
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme
レコード収集四十年
レコード収集四十年
「なんだって、あんなに沢山、気ちがいみたいにレコードを集めたんだ」
と、きかれることが、しばしばある。
年代にして四十年、枚数にして一万数千。その重量で根太が抜けて、家がひっくり返ったというのは、かなり行き渡ったデマであるが、とにかく、そのために特別の物置きを新築、十冊あまりの著書も書き、戦後はベラボウな財産税とやらを取られた。まことに思いおくところなき溺れようである。
蓄音機というものを、はじめて聞いたのは、郷里の小学生の頃である。蝋管式というやつで、長いくだの先を、耳にはさんできいたのである。
それはただ、子供の好奇心を満たしてくれたにすぎなかったが、本気でレコードと取り組んだのは、新聞社へはいって以後である。
一体、コレクション・マニヤなどに、昔からあまり大人物はいないらしい。歴史に残る英雄豪傑は、無駄な道草に心を使わない。千社札や、マッチのペーパーや、サイダーの王冠集めなどに、半生を打ちこんでいるようでは、大臣にも芸術院会員にも、銀行の総裁にもなれるはずがない。
それと知りながら、私という人間は、一体どうしたことだろう。