Japanische Klassiker mit Furigana
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme
「野村さんとおっしゃるんだそうですね。ご一緒にどこかへ出かけませんか」
と、三十年も前から兄弟分のような顔をした。のちに、銭形平次を書くようになって、ガラッ八の八五郎が、誰とでも、すぐに仲よしになって、いろんな噂を嗅ぎ出してくる。私は、そのたびに渡辺芳助を思い出す。
話が、ずっとさかのぼるが、私が盛岡中学へ入学して、郷里の村から、はじめて盛岡へ出てきた日である。とりあえず、先輩の吉田直次郎君を訪ねると、西陽のさすまどに腰をかけて、足をぶらぶら泳がせながら、吉田君としゃべっていた青年が、
「そうか。下宿がきまっていないのか。猪川塾はどうだろう。吉田君、連れて行ってやり給え」
これが、原敬のオイで、不世出の秀才、原抱琴との初対面だった。その後、大学を卒業して世に出るまでの間、私はこの不思議な秀才の影響から、どうしても、抜け出ることが出来なかった。
私は、運命論者ではないが、人間の一生はいろいろなものから影響され支配されるものだと思っている。独立独歩、自分の意思のままに歩いて来たという人があったら、それは誇大妄想でなければ、バカである。
ところで渡辺芳助であるが、これは、どう見てもヨシスケであった。