Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme

Aozora Bunko

続江戸ッ子

ヨシスケ氏でもなければヨシスケ君でもない。年は、向うの方が三つ四つ上だと覚えているが、老妻にいわせると、

「いいえ、そんなことございません。一つか二つ、下だったはずです」

と、すこぶる強硬である。口のきき方や物ごしが、年のわりにませていて、私の記憶を混乱させたのかも知れない。

家は本郷で、信陽館という下宿屋のむすこだった。私のいる下宿屋と、女将同士が、イトコとか姉妹とかいうことで「おばさん、おばさん」と、始終、入りびたっているのだった。それが何かの拍子に、私のことをきいたとみえて、

「へーえ。江戸研究に凝ってる書生さんがいるんだって? 江戸のことなら、おれっちくらいくわしい者は、あんまりいないと思うんだがな」

由来、おせっかいは、江戸っ子の通有性である。「江戸名所図会」の実地踏査に、指南番を買って出ようというわけで、

「ねえ。毎日、出かけようじゃありませんか。あっし、どこだって知ってやすぜ」

続江戸ッ子

私は、自分の流儀として、何をやっても、文献から、はいる。広重でも音楽でも、専門雑誌のバック・ナンバーを出来るだけ集め、とにかく読むのだ。当然、頭デッカチになって体当りの方が後になる。