Japanische Klassiker mit Furigana
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme
佐倉宗五郎の甚兵衛の渡しのような具合には、とても参らぬ仕組みになっていた。
一般に考えられるのは、小田原の方から旧街道を登って、畑宿あたりから谷底へ下りる。そして、須雲川の渓谷づたいに、大観山の裾を回って、太閤道から街道へ出るコースである。
太閤道というのは、秀吉が小田原攻めの時に通った道で、三島の方から、関所の手前を右へそれて、山ひだの間を石垣山へ抜けるのである。須雲川の谷底をつたって、うまくこの道へ出られればこれが一番、可能性がある。
もう一つは、甘酒茶屋のあたりから、野馬ヶ池を接待茶屋へ抜けるコースが考えられるが、ここは有名な箱根笹の密生地帯で、ウサギが迷いこんで出られなくなり、笹にはさまれて死んでいることがあると、土地の人にきいた。
結局、私は『三万両五十三次』でも、その他の作品の場合でも、主に太閤道のコースを使うことにしている。これだって、実際には、他国者の通れる道ではなかったと思うが、いくらかでも可能性がありそうなのは、これしかない。
地形などは気にするな。どうせ、小説なのだから、山でも谷でも、エイッと飛び越しちまえばいい。という議論もあるが、私は、どうも、そういうことが出来ない。