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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし七日たっても十日経っても、左慈の血色は衰えるどころか、かえって日々元気になってゆく。

「いったい、汝は魔か人間か」

ついに、獄から出して、曹操がたずねると、左慈は、呵々と哄笑して、

「一日に千疋の羊を食べても飽くことは知らないし、十年喰わずにいても飢えることは決してない。そういう人間をつかまえて、大王のしていることは、まったく天に向って唾するようなものですよ」

魏王宮落成の大宴の日が来た。国々の美味、山海の珍味、調わざるなく、参来の武人百官は、雲か虹のごとく、魏王宮の一殿を埋めた。

ときに、高い木履をはいて、藤の花を冠にさした乞食のような老人が、場所もあろうに、宴の中へ突忽として立ち、

「やあ、お揃いだね」

と、なれなれしく諸官を見まわした。

曹操は、きょうこそこの曲者を、困らしてやろうと考え、また客の座興にもしてやろうと、

「こら、招かざる客。汝は、きょうの賀に、何を献じたか」

と、いった。左慈は、直ちに、

「されば、季節は冬、百味の珍饌あるも、一花の薫色もないのは、淋しくありませんか。左慈は、卓の花を献じようと思います」

「花なら牡丹が欲しい。即座に、そこの大花瓶に、牡丹を咲かせてみよ」