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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(七) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 371.916 Zeichen · 744 Bildschirme

Aozora Bunko

張昭は、孫権に云った。

「これはかならず孔明の意中をふくんで来た者にちがいありません」

「どう待遇するか」

「まず、その使者を、試みてごらんなさい。どんな人物か。彼の申し出でに、どう答えるかは、その上でよいでしょう」

孫権は、武士に命じて、殿前の庭に、大きな鼎をすえさせた。それへ数百斤の油をたたえ、薪を積んで、ふつふつと沸らせた。

「蜀使を通せ」

孫権は群臣と共に、階を隔てて傲然と待ちかまえる。千余人の武士は、階下から宮門にいたるまで、戟、戈、鎗、斧などを晃々と連ねて並列していた。

この日、客館を出て、初めて宮門へ導かれた※(「登+おおざと」、第3水準1-92-80)芝は、至極粗末な衣冠をつけ、元来風采もあがらない男なので、供の者かと間違われるほど、威儀も作らず簡単に案内のあとからついて来た。

が、この男、呉宮城内に満つる剣槍にも、少しもおそれる色がないし、大釜に煮え立っている油の焔を見ても、ほとんど何らの感情もあらわさない。ただ、階下へ来るとニコとして、孫権の座壇を振り仰いでいた。孫権は、簾を巻かせて、見おろすや否、大喝して、

「わが前に来て、拝を執らないやつは、どこの何者だ」