Japanische Klassiker mit Furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme
ええとそれから鳥さんだ、やたらと木なぞつつかないがよい。木の実はよろしい、木の実をお食べ。そうして大いに唄うがいい。……さあさあみんなお帰りお帰り」
すると送って来た鳥獣の群は、道人の言葉が解ったかのように、兎はピョンピョンと後足で刎ね、狼は尻尾を背に巻き上げ、鳥どもは空へ輪を描き、元気よく山の方へ引っ返した。後を見送った薬草道人、機嫌よくホクホク笑ったが、
「俺に助けられた連中だ。鳥や獣にだって病気はある。病気になれば誰だって悲しい。助けられると恩に感じる。人間よりはもっと感じる。実際どうも人間ほど、忘恩の徒はないからなあ。それにさ、鳥や獣の方が、人間よりは物解りがいい。眼の色ひとつ、啼き声ひとつ、それで感情を現わしたり、ひとの感情を察したりする。つまり何んだね、卒直だからだね。ところが人間は喋舌り過ぎる。余計なことまで云うものだから、つい中心を取り外してしまう。で結局自分で云っている事が、自分にも解らないということになる。そこで大いに解ろうとして、いろいろ本などを読んだりする。読めば読むほど解らなくなる。そりゃあ解らない方が本当さ。解らない人間の書いた本を、解らない人間が読むんだからなあ。