Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lesen Sie 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 224.569 Zeichen · 451 Bildschirme

Aozora Bunko

で、本なんか読まないがよろしい。本を読むような暇があったら、自分の踏んでいる足もとを、じっと睨み付けているがいい。すると自分が解ってくる。しかしあんまり解りすぎてもいけない。あんまり自分が解り過ぎると、生きていることが厭になるだろう。つまり何んだ、生きるということは、解らない自分を解ろうとして、もがいているということだからなあ。が、お談義は止めとして、彦兵衛さんや」と呼びかけた。

「はい」というと彦兵衛老人、慇懃に草へ手をついた。

「いよいよお前さんともお別れだよ。もっともそのうち帰っては来る。厭になったら三日で帰る。だが目下の考えでは、一年ぐらいは遊んで来る。今から思うと失敗だったよ。御岳山中に薬草あり万病に利くなんて云わなかったら、こうまでお山がガタピシと、物騒がしくならなかったんだろうに。少し宣伝が大袈裟だったよ。そこで俺は逃げ出すのさ。自分の叫び声に吃驚りして、自分で逃げ出すというわけさ。そこでお前さんに頼みがある。俺の留守中俺の住居へ行き、薬草の手入れをしておくれ、もっとも兎丸がいるのだから、園の廃れる気遣いはないが、あの子一人では手が廻るまい」