Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.285 Zeichen · 204 Bildschirme
が結局、どうにもならない。若し離れて生活するようなら、自分は、すっかりの仕事をすてて田舎に入り、自然を楽しむ。今まで、人から、ほんとうに理想的な夫妻だと思われて居たのに、それを裏切り、どうして、人を教える身分にある自分が面と向って、世の中に生活して行かれるか。Aの云うことは前から自分の予想して居る通りのことであった。若しこれで埋れるなら、それ限りの人なのだからとは矢張り思えない。彼が幸福でなくては、少くとも彼自身の生活をして居なければ結局自分も安らかではないことを痛感する。逃げられず、避けられない運命であるのを、自分は深く思った。此をよくして行くほかない。自分と云うものを、彼に煩わされず、強く育て上げて行かなければならない。夫婦の関係と云うものが、話した結果、自分の心では、若し高下が感じられてよいものとすると、ずうっと下、頭を圧さないものとなった。自分が親と生活したように、生活すればよいのだ。「二つの家を繋ぐ回想」、を書きつづけて居るうちに、自分の心に深い疑いが起った。いつも自分がAに牽かれるのは、彼の偉大さ、強き正などと云うのではなくて、彼のみじめさ、自分だけが慰め手だろうと思うような狭さ、孤独な人を愛す唯一人の自身などと云う感動である。