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Japanische Klassiker mit Furigana

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こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme

Aozora Bunko

それほど、部長としては、ぼんやりだったという証明にもなるが、それはそれとして、私自身にも、全く同じような体験がある。

明治天皇がなくなられて、その大葬の行列が、青山葬場殿をあとに、京都桃山へ向った時、乃木大将夫妻が自刃した。

この自刃に対しては、賛否の論がまき起り、新聞社もにわかに忙しいことになった。二十世紀の現代に殉死などとは、如何にもアナクロニズムであるが、乃木大将の場合に限り、西南戦役以来の事情もあって、美しい武士道の発露と見なす。これが、一応の帰結であった。

しかし、中には、純理論的に、あくまで、殉死否定をいう人もないではなかった。

「菊池大麓博士が、そういう意見を、もらしたそうだ。行って、確かめて来るように」

新米記者の私には、荷の勝ちすぎた命令である。東京帝大の総長で、明治の最初の留学生で、平面幾何の祖述者で、一門には、学界の逸材が多く、さながら、明治の学壇の大御所であった。

私はすぐに、小石川の邸を訪ねると、夜がおそいのに、博士は、こころよく応接間へ通してくれた。

「深夜まで、ご苦労のことですな」

胡麻塩頭の、でっぷりと肥った、如何にも英国風の紳士であった。