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Japanische Klassiker mit Furigana

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こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme

Aozora Bunko

そのお眼鏡にかなったのが、寮の隣室にいた三宅正太郎(のちの名裁判官)と、山本寛太郎君(正金銀行)と、そして私の三人だった。

「ボクは、とても駄目ですよ」

と、三人とも尻ごみするのを、

「まあ、とにかく走ってみよう」

無理矢理に、シャツ一枚にさせられて、夕空の下へとび出した。

まず足馴らしに校庭を一周して、弥生町から池の端へ出た。不忍池を一めぐりして、学校へ帰ってくるというのである。

走りはじめると、おたがいに、「ナニ糞ッ。負けるものか」という気が出て、最初は威勢がよかったが不忍池を半分も回ると、もういけない。目の前がミルク色にかすんでしまって、学校の裏門へたどりついた時分は、まるで水の中を泳ぐような恰好だ。

「ご苦労、ご苦労。最初だからなあ。まあ、そんなものだろう」

長浜君は、鶏卵を、籠に一ぱい持ってきた。同君のポケットマネーなのか、競技部の部費というようなものがあったのか、そんなことさえ考えるひまはなく、ガツガツする思いで、割っては、すすった。鶏卵というものが、こんなに美味いと思ったことはなく、これほど沢山たべたこともない。何個だか、何十個だか、数も分らない。