Japanische Klassiker mit Furigana
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme
だが、少しも恥とは思わない。日本という国は、世渡りの下手な芸術家が、住みにくいように出来ているんだ。おれは、もう垂れ流しだ。しかし、ここでは、よく世話をしてくれる」
すずやかな目をかがやかせ、何百首かの病中吟を見せて、昂然と威張っていたのを覚えている。
かつては多くの青年の夢をかき立てた児玉花外の詩も、長谷川利行の情熱的な絵も、その作者が養老院で世を終えたことによって、少しも値打ちを減じるものでない。
原田潤氏の告別式が、養老院の大室で行われた時、そこに住む老人たちは、みんな焼香に集まってきた。どの顔も、至って人のいい顔をしていたが、笑いを持たぬ顔ばかりであった。たまに、つつましく笑っても、それは寂しい笑いであった。
姑に泣かされる嫁は少なくなったが、嫁地獄に泣いている老人は、私の旧知の間にも、いくらもいる。嫁に追い出された母親もあり、あまりにもひどい嫁を刺し殺そうとして、辛くも思いとどまったという老人も知っている。七十、八十になったら、何の心配もなく、好きな文学でもやらせておいてくれる国立の養老施設が、もっと沢山できないものか。
文化勲章や芸術院会員や、直木賞や芥川賞が、養老院からどんどん出るように、ならなければウソである。