Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
田の神がその特色を記憶したまい、毎年決して降る田をまちがえられぬように、村の家々の数が多くなるほどずつ、苦心を積み重ねて来たことは家紋や家じるしも同じで、つまりは田の神はすなわち家の神という信仰が、近い世代までなお消えずにいたのである。
太初以来、個々の部曲家門に専属した神が、だんだんと共同の神に化し、いわゆる分霊思想を発達せしめた傾向は、今にたゆみもなく続いている。そういう中にあって、なおこれほど顕著なる証跡を保存したということは、神社神道がいわゆる民間の信仰を、度外視してくれたお蔭と感謝してもいい。ただ我々素人までがそれに巻き込まれて、たった一つの田の神が全国を飛びめぐり、何百万戸とある農民の田を、保護していられたものと我も解し、人にもそう思わせようとしたことは、腑甲斐ない話と言わねばならぬ。神を共同に持つということは、国の結合のためには非常に大切なことであった。新たにそういう大きな力のある神々の、示現なされたのも自然の進みであろう。しかしそうして中心の信仰を築き上げるには、我々の祈願は十分に公けのものでなければならぬ。人を抑圧しなければなし遂げられる望みもないような、私の欲念を抱きつつ、我方へ神の恵みを引寄せようとすれば、いやしい争奪に帰すべきことは政治も同じである。