Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

庚申といろいろの動物

庚申といろいろの動物

関東平野の村々をあるいて見ると、過去三百年の間に立てられた庚申の石塔が実に無数であって、文字ばかりをしるしたものは割合に少なく、いろいろの物の形を彫刻したものが多い。それを気がついたたびに見比べて行くと、考えずにはいられない珍しい事実を発見する。まず第一は人が庚申様といって拝む神のお姿である。青面金剛ともいった、顔の怖ろしい、手の何本もある印度の武将のような形であるが、これはそう早くからの事ではないように思われる。この像の上の方には、日輪月輪を右左に表わしたものが多い。

それよりも皆さんが目を留めずにはおられないのは、この像の足の下に踏まえているアマノジャクという醜い怪物と、それからまた別に三つの坐った猿、見ざる言わざる聞かざるともいって、一つは両手で眼を蔽い、一つは口をおさえ、一つはまた耳に手を当てている。これは庚申が猿の日の祭であるためにちがいないのだが、猿が天台宗と縁の深い日吉神社、俗に山王さんというお宮の使者だからと、言って聴かされている人が今日では多い。それからまだあるのは、この日月のお形の下に、一方には鶺鴒という小鳥、他の一方には鶏が彫り入れてあることで、説明がないとこれだけはよく解らない。