Japanische Klassiker mit Furigana
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ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
辻の立石
そういう考え方を下に持って、ここで私は二十三夜様の話をして見ようとするのである。
辻の立石
古風なやや大きな村里では、ほぼ中央に近いあたりに、辻という場処のあるものが多い。遠くから通ずる本通りが二つあれば、その二筋はそこで十文字に横ぎり合い、そうでなければ村の産土の社に詣る路が、そこから入り込んでいる。すなわち祭礼の日に神の行列が、お降りなされる道路である。辻にはお社の鳥居などの他に、いろいろの注意すべきものが見られる。旅人としては見のがせない道しるべの石もあれば、小さなお堂のようなものもあり、繁昌の店屋もそこにあると共に、土地で最も古いという家も、主が変っていなければたいていはこの近くにある。小さい人たちが集まって来て、毎日遊んでいるのもまたこの辺である。
そういう中でも余りに数が多くありふれているので、かえって二度三度は気がつかずに、過ぎてしまいそうなのは、私のこれから言おうと思う路傍の立石、道祖神とか二十三夜の石塔とかの類で、これは今まで立ち止まって、どうしてこんなものがたくさん立っているのかを、考えようとした人がめったになかった。それだから新たに私たちの知り得ることが、まだこの中には隠れているのである。