Japanische Klassiker mit Furigana
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ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
それで逢いたさの余りに、諸方をあるいて黄牛を買い集め、九百九十九疋までは手に入ったが、残り一匹はどうしても見つからない。一疋ばかりはよかろうと庭に穴をほり、その牛を埋めて上に南瓜を播くと、果してぐんぐんと成長して、もう梢の方は見えなくなる。それを攀じ昇って天竺まで行くと、ある家の裏の垣根にやっと蔓の端が引掛かり、今にもはずれそうになっていたけれども、折よく水汲みに出た女が前の女房であぶない所を手を執って引上げてくれた。
それから天竺では別に仕事もないので、頼まれて雨降らせの手伝いをする。桶の水を柴に浸して公平に日本国中に雨をまくのが役であった。ある日自分の村の上へ来て、今頃は雨乞でさぞ困っているだろうと思って、思い切って一桶の水をうちまけたところが、水の重みで雲が破れ、その穴から源五郎は落ちる。下が近江国で一円の湖水となり、源五郎も大きな鮒になってその中に住んでいるという。
この後段は広く西国に源五郎話として知られているもので、無論島原地方だけの特産ではない。本国の近江ではかえってまだ聴いたことはないが、京大阪にも以前はあったらしく、関東東北では源五郎を主人公としたものの有無は知らぬが、九分まで内容の同じものを村々に持っている。