Japanische Klassiker mit Furigana
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ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
二人は大喜びで豆の茎を伝わりながら、母のいる天へ昇って行ったといっている。
次は因伯昔話に採録せられている羽衣石山の口碑、これは半分伝説のようになっているが、話の筋には共通の点がなお多い。農夫に羽衣を匿された天人が、天上の事を忘れてしまって、その男の妻となって二人の娘の母になる。娘は音曲がすきでまた舞の上手であった。ある日その羽衣を携えて、母子三人で倉吉の神坂へ遊びに行き、姉妹はその羽衣を着て舞を舞った。そのあとで母が試みにそれを着て見ると、たちまち人界の心を失って、天へ還って行く気になった。そうして以前の夢に白い花の咲く蔓草の下で、子供に救われて天へ還れると夢を思い出したが、果してそこには夢の告げの如く、夕顔の花が白く咲いていたというのである。
こういう一つ一つの例を眺めていると、夕顔でも南瓜でも、何かそれぞれの深い意味があるように思われるが、話の他の部分は連繋していて、この点ばかりが独創であった筈はない。元はただ単に成長の迅い植物、どこ迄伸びて行くか知れないものの興味が、偶然に空想の上に出現して、後久しく消え残っていたのである。そうして百足の草履とか千頭の黄牛とかの、余りにも奇抜な条件すらも、信州の千駄の厩肥に比較することによって、始めてその来由を明らかにすることが出来る。