Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

それを綜合して要点だけをその号に掲げておくと、後々何かにつけて便利だろうと思う。私は播州で生まれたが、カガシという言葉は書物によって始めて学んだ。山田のカガシという唄はまだ出来ておらず、土地ではただトリオドシといっていたのである。

鳥おどしまたは鴉おどしの語は新しいものだろうが広く行われている。九州にはオドロカシという方言もあるから、その意味はよく通じている。ところが東京とその周囲の村々では、そういえばわかるというのみで、この語を使う者はないように思う。カガシは文学語でもありまた東京語でもあるのだから、それが標準語として認められたのも尤もである。

東北六県ではこれを何というかまだ確かめて見ないが、どの方言集にもついぞ見たことがないから、多分標準語と同じで、それを書上げる必要を認めなかったものと思う。カガシという語の起りにはいろいろの説もあるらしいがまず大よそはカグ(嗅ぐ)という語の他動形を、名詞にしたものと解するのが正しいであろう。すなわち悪い臭気のするものを田畠のへりに立てて、動物の中でも主として獣類に不安を感じさせて追い退けることから、導かれた命名なのである。