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Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

節供はただ単に、進んでうまい物を食べる日ではなかったことをいうために、ここで私はいろいろの餅や団子の名と、それをこしらえる日との関係を、列記して見ようと思っていたのだが、その片端は前に出してもいるし、読者自らも指を折って、かぞえてみることが出来ようからもう省略する。ただ何とかして一ぺんは考えて見てもらいたいことは、これ等の食物の多くは手が掛り、また相応の支度のかかるものだったことである。

米しか作れない新田場は別として、以前の村方では米はそう食わなかった。主食とはいってもよいが、常食ではなかった。正月や祭の日に米の飯を食べるためには、籾から米にするまでの仕事が女の役だった。それを粉にはたき、または蒸し上げて、餅や強飯を調整するのには、男が参与するようになってからでも、なおなかなかの時間の費えがあった。よほどの便法が採用せられぬ限りは、これをふだんの労働の日に、もって来ることはとうてい望めなかった。倹約ということを強いられるような時代でなくとも、やはり農家では種々なる食料を取合せて、ふだんの簡単な食事に当てていたのである。それ故に節日時折は興奮であり、また大きな期待であった。