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Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

おかた逐出し(二月九日)

かけ初めと称して子供が七歳になる迄、毎年この日には年の数よりも一つ多い餅を蔓にとおし、襟に掛けさせる習いが常陸にはあった。あるいは長男の初の八日だけに、特に丁寧な祝いをする例もあった。一つ眼の言い伝えが子供らしいのみでなく、何か最初から子供とは縁のある行事だったらしいのである。信州では辻の道祖神の祭をこの日行う例も多い。藁苞の馬に藁苞の餅を背負わせて、道祖神の前まで牽いて行って置いて来る。それを子供がほしがると自分のは棄てて、人の上げた分を持って還るのを、彼等は「組んで来る」といって、馬の交易のように思っている。

おかた逐出し(二月九日)

これは陸中下閉伊地方でいうことで、他にはまだ類例を知らない。二月九日は嫁が親里へ還って、一日ゆっくりと遊んで来る日で、家ではおまけに御馳走をして出して遣るのだが、土地ではこの日をオカタボンダシと呼んでいる。オカタは御方すなわち嫁のことで、それを追出す日といつの頃よりかいうのである。昔は女房をこの日でないと離縁し得なかった。この日追出された者は、どんなに詫び言をしても許されなかった。だから御方がほしければ二月九日の晩、四つ辻へ行けば幾らでも見つかったそうだなどというのは、後々言い始めた戯れの説明にちがいない。