Japanische Klassiker mit Furigana
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ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
むかしこの土地に巨旦将来・蘇民将来という兄弟の者が住んでいた。巨旦は無慈悲で神を敬わず、蘇民は正しい善人であった。武塔天神という北方の神様が、南海の美しい女神を娶ろうとして、ここに一夜の宿をお求めなされたときに、前の話と同様に一方はこれを拒み、他の一方は快くお迎え申して、栗の飯を進めたともいっている。
武塔天神は今の京都の八坂神社、俗に祇園さんという疫病の大神であったという。神が南の方から八人の御子を連れて帰りたまう日に、お憤りによって巨旦はたちまち打ち滅ぼされ、蘇民の末は永く神の御庇護を受けたということになっていて、現に今でも国々の天王社または祇園さんのお社から、授けられる疫病除けの守り札には、蘇民将来子孫也という文字を、書いたものが多いのである。この人名などには不審な点もあるが、少なくとも遠い処からお出でになる尊い神様を、真心を以てお宿する人々が、子孫末永く保護せられるという言い伝えだけは日本のもので、それをこの物語も受け継いでいるのだと、いうことまではこれによって認め得られる。
天つ神のお宿
そうして一方にはまた有名な、富士と筑波という古い話もあるのである。