Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

意味がないときまったら罷める方が正しいが、あるのを知らずにいたのでは、それを決することも出来ないであろう。年中行事の話などは、ただ珍しい話をきくというのが目的ではないが、ともかくも別に珍しくもないことを、話して見たところで始まらない。本当はどういうわけでと質問するような人に、その特に知りたがることを答えるのがよいので、その支度を私たちはしているのである。

冬の民間節日には、話して見たいものがまだ幾つかあるが、話が長くなるのでどうも全部は尽せそうにない。そういう中でも十月は神無月、神の祭のない月というのに、何故に祭をするかと不審に思われそうなのは、土地によって竈の神、いわゆる三宝荒神の祭もあるが、それよりも広く行われているのは恵比須講で、商業地区では正月にその祭をするのに、わざわざ農村では十月の二十日を講の日としている。講というのは多くの家族が合同して神を祭ること、ちょうど村社の祭も同じように、めいめい単独に家で営む場合よりも一段と信仰の強いもので、仮に他の節供を祭の外におく者でも、恵比須の祭だけはそうするわけに行かなかった。

実際また床の正面に絵像を掛け、堂々たる供物を上げ、また時々は庚申講などのように唱えごともあり祭の詞もある。