Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

餅と祝い

この日も定まった食物を調じ、人が共々に食事をすることは同じだが、一名を死人の正月、新仏の正月ともいう位で、ちっともめでたくはない正月であった。多分は世間と共々に、普通の正月をすることが出来ないので、日をくり上げて自分たちだけの年越をしようというわけだろうが、そうしてまでもなお一年のある日を、空しく過すことはしなかったという点に、遠い昔からの節日節供の、根本の気持は窺われるのであった。

餅と祝い

盆の七月の七夕という日に、二つの星が銀河を渡って相会するなどという話は、書物を読んだ人が知っているだけで、数からいうと十分の一にも足らぬ人がそう言ったのである。多くの村々の年中行事は、実は近頃までそれとは無関係に行われていた。大体からいうと、墓薙ぎ盆道作りなど、十五日の先祖の訪問の待受けに力を傾けていたが、同じ序を以て井戸替え虫払い、この日の水で洗うと汚れがよく落ちるといって、女たちは必ず髪を洗った。七夕送りと称していろいろの好ましからぬものを送り出し、盆を清らかな日にしようとしたことは、正月前の煤払いともよく似ている。その中でも眠流しまたはネブタ流しというのが、これからそろそろ始まる夜仕事に、坐睡りの出ぬまじないだったことは、前に信州随筆という本に詳しく書いておいた。