Japanische Klassiker mit Furigana
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ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
そういう中でも子供に楽しみだったことは、この日は一日中に七度水を浴び、七へん飯を食うものだといって、それを守ろうとする子供はもちろん多く、今でもこの言い伝えはほとんど全国に行き渡っている。野蛮な話だなどとインテリさんは笑うであろう。または食べることにしか楽しみがなかったのは哀れだと、同情する人もあるだろうが、実はこの日は他にまだすることが幾らでもあった。それを忘れないで毎年正しく、くり返すために、この変った食事のしかたが目標としてよく覚えられ、偶然にそこに古い事が多く残っただけである。餅でも粢でもまた豆腐でも、珍しいからうまくおいしく、またなるべくうまくしようと親たちは努力することにもなったろうが、それはいわゆる口腹の欲を満たそうがために、企てられたものでないことを考えて見なければならぬ。
私たちの食物の好みは、すでに今日は著しく変っている。甘く柔らかく温く、またおつゆの多いものがだんだんと増加しているが、節の日の食物にはそういうものがごく少ない。正月にはことに歯で咬み砕いて、米嚼みのくたびれるようなものが多かったが、それ等はことごとく不人望になり、しかも人間の歯はあべこべに、もとよりも悪くなっている。