Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
。
我々の年中行事が、国の固有信仰の進んで来た跡を、保留しているのは当り前の話である。そうでなかった民族は恐らくはどこにもあるまい。それを根こそげ抜き棄てようというのならば、また一つの議論として成立つだろうが、これほど明々白々な民間の事実にも気がつかず、ただ今日いう所の何々サイという類の催しを以て、国民を統一し得られると思うようだったら、祝祭日という名称の如きは、むしろない方が害が少なかろう。
これは正直なところ、明治以来の祝祭日とても同じ憾みがあった。せっかく公けの力を以て制定して渡しても、それはまだ国民多数の感覚と一致しない故に、知らん顔をして彼等は働いていた。一ばん困ったことは暦のくいちがいで、節供に最も重要だった季節の感は消え、月の形を見てきめた古い約束も無視せられて、あるいは中暦という一月送り、またはなお内々に旧暦を用いて、古い仕来りをつづけていた人が多く、七十何年は乱雑の間に過ぎて来た。今度もし新たに風習を作り出そうというのならば、少なくとも私たちの生産を制約した天然の条件を考慮に入れて、せめては月と盆踊、五月節供の柏餅と、柏の葉の伸び方の関係ぐらいは、喰いちがわぬようにしたいものである。