Japanische Klassiker mit Furigana
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme
五十三次ドライブ旅行
では、次ぎは広重について――。
五十三次ドライブ旅行
昭和七年の晩春。私は、老妻と二人で、東海道五十三次を、ドライブの旅にのぼった。
今でこそ、こんなことを、業々しくいいふらすのは、おかしいようなものであるが、二十七年前には、誰も、そんなことを考えてもみず、第一、京都まで自動車でゆけるものかどうか、分らない。事実、途中の二カ所だけは、どうしても、車が通らず、ひと丁場ずつ、汽車に乗った。
話は変るが、どうかすると近ごろでも、若い人がやって来て、小説作法の秘伝を教えろということがある。甲州流や柳生流ではあるまいし、小説には、一子相伝の巻物もなければ、他人に見せない秘術書もない。
「別に、なんにもありませんよ」
と、ことわると、
「そんなことはないでしょう。それは、まあ、教えて下さいというのが、無理かも知れませんけれど……」
まるで、手品師が、トランプの仕掛けを公開しては商売にならないかのように、自分勝手に、のみこんでいる。先方が、何とかんぐろうとも、別に痛くも、かゆくもないが、この年になって、出し惜しみをするように思われるのも残念だから、長編小説『三万両五十三次』