Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme

Aozora Bunko

平次の旅

「わしは本当に新聞記者を見直したぞ」

天井板が吹き飛ぶかとばかり、豪快に笑った風貌を、あの時代の軍人の、一つのタイプとして、印象が深い。

平次の旅

銭形平次は、あまり旅に出ない。

箱根を舞台にしたのが幾編かあり、昭和二十五年に書いた「無間の鐘」で、小夜の中山まで行ったのが、たった一つの例外といえる。北の方は、せいぜい川越どまりである。

与力や同心の供をする御用旅というのがあったと聞いているが、一般に江戸の岡ッ引きは遠っ走りしないのが原則であろう。それに、本当のことをいうと、私は関西をあまり知らない。五十三次はドライブしたが、京都や大阪は、そんなにくわしく知らないから、尻尾を出すのがこわい。

小説の舞台は、やはり、よく知った土地の方が便利である。もとより、殺人の経験も泥棒を縛ったこともないくせに、見て来たようなことを書くのだから、体験第一主義などとは、いえた義理でないけれど、知らないよりは、知ってる方がいい。殿様の生活を書くにしても、本物の殿様に逢っているということは、なにがしかのプラスにはなる。

明治の末から大正にかけて、殿様生活の生き残りといえば、芸州広島四十二万石の浅野長勲公と、いわゆる十六代様、徳川家達公がいた。