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Japanische Klassiker mit Furigana

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こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme

Aozora Bunko

土方久元伯

長い間、見ていると、そこは人情で、誰が勝てばよいなあと、思わないことはありません。口に出さないだけです」

片肌脱ぎで立ち上がって、ワーカーノハーナーと、塩辛声を張り上げるようなわけには参らぬとみえる。

「口に出しても、いかんとは、今は誰もいわぬでしょう。しかし小さい時からの習慣があるものですから……」

「なるほど」

「家来や側近の者たちに、差別的な顔を見せてはならぬ。かりに、心の中で、好き嫌いがあったとしても、絶対に色に現わしてはならない。こういう習慣で育ってきたのです」

家達公のこの話は、のちに、小説の中で、殿様の心理を書くような場合に、大変、役に立った。

土方久元伯

十六代将軍の場合と遣って、これは、殿様ではないが、維新の元勲、土方久元伯も愉快だった。

七卿落ちに従って長州へ下り、高杉晋作や桂小五郎と共に、薩長連合に暗躍し、明治天皇に信任されて宮内大臣となる。

「生きたる勤皇討幕史」として、大正年間には八十歳をはるかに越えていた。

小石川の林町の邸は、明治調のサンプルというのであろう。皇太子殿下ご結婚式の、お馬車や馭者の、あの色調である。緋おどしの大鎧と並んで、ルーベンスかと思われる天使を描いた大油絵。