Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

すでに農村語彙にも出ているから詳しくは説かない。

千葉県の太平洋地帯では三ボウソウリまたは三本立てというのが田の植始めのことで、これには現実に三株ずつ三列の苗を、儀式的に植えてかかるからそういうといっている。そうして田の神の祭には三把の苗を洗い清めて、それを中心に供物を上げる慣習は、全国に行き渡って非常に多いのであった。もちろん例外には二把一把、七把に取分けて祭るという話も聴くが、これだけはたしかに三つというのが原則のように思われ、近頃になってもぽつぽつと判って来たことが多い。どういう順序でそうなったかが説明し得なければ物にならぬが、この三把の苗とサンバイサンの名と、脈絡がありそうだという推測ばかりは、空なものでないと私は思っている。

今まで私たちのそう深く考えなかった事は、この三把の清い苗が田の神のよりまし、すなわち祭の日の神座、御幣や後世の鏡などに該当するものだったということで、家で田の神の祭をするようになってからは、ただその三把の苗を洗って持って来て、それを供物と一しょに供えるのだという風に、当の農民までがだんだんに考えているようになったが、少し気をつけて見ると、そうでない証拠は得られる。