Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

七月七日には七回物を食い、七度水に入るものだということは、東北地方でも子供のよく口にすることだが、多分はもっと広く行われている習慣であろう。備中の阿哲郡にも、ナヌカベ(七日浴び)という語がある。すなわち子供が七度水を浴びるのをそういうのである(備中北部方言集)。

上田の市中でも、月送りの八月六日の夕七夕祭を行うが、翌朝未明にその笹を流しに行って、川で泳ぐことを眠流しと呼んでいる。昭和五年には町の青年が川に溺れ、もうこれで眠流しに人が死ぬことが三年続くといって、恐ろしがったという新聞の記事を見たことがある。長野の七夕祭もまたネンブリ流しと呼ばれ、朝早く起きて水泳ぎをし、また硯なども洗うという(郷土研究一巻一号)。この日家具仏具などの油にしみたものを出して洗い、また髪を洗うとよく落ちるというのも、これに関連した行事かと思う。京でも江戸でもこの日井戸を浚え、また虫払いをするのは普通の習いであった。

松本市とその周囲でも、七夕の日は七度ホウトウを食べ、七度水泳ぎをすれば腹を病まぬといって、子供は皆川へ出かけたそうだが(同上二巻二号)、眠流しの語があったかどうかはまだ聴いていない。