Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ねんじゅうぎょうじおぼえがき

年中行事覚書

柳田 国男

Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme

Aozora Bunko

ネブタそのものは災でなくして、起きているべき時に睡いのが不幸であったのを、測らず混同するほど、よく働きまたよく疲れていたのである。

対馬をあるいている時に始めて気がついたのだが、夜分別れる折の常の辞令に、我々がオヤスミまたはオシズカニという所を、かの島ではオイザトナという語がまだ使われている。五島へ渡って見ても一部の人々が、意味はもう忘れてオイザットとか、イザトバイとかいう挨拶をしている。イザトイは標準語でも、睡っていて直ぐに目の覚めることである。すなわちあまり熟睡をするなという意味としか思われぬので、私は直ちに元寇刀伊の乱等の、昔の悲惨な記念かと空想していたのである。ところが十時弥君の話を聴くと、筑後柳河でも上流の士分の家では、子供のオヤスミナサイが定まってオイザトウであったそうだ。

捜せば西国にはまだ広く残っておろうも知れぬ。すなわち余りにいぎたなく打っても目覚めぬように寝込んでしまうことは、古風な人たちには幸福なことでなかったのである。朝のオハヨウの方にはこれがまだ広く残っている。余りよく寝て遅く起きることは、町の遊民にもなお慶賀すべきことでなかった。