Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
歴史の学問がまだこの方面には進まないために、今まではそれを考えて見る道がなかったのである。やや泥繩のきらいはあるけれども、これからでも少しずつ、注意を深めることにしてはどうかと思う。
一つの例を挙げると、一年は十二ヵ月であるのに、五節供をこれに配当すると、どこかに空隙が出来ないわけには行かぬ。旧の十一月には十一日の節供などはないが、ここは何もせずに過ぎた月かというと、決してそうでなかった。家の外は霜月の寒い風が吹きまくるが、ちょうど田の仕事も一通り片づいて、薪と食物とが共にやや豊かに、家に集まって親子夫婦の情を温めると共に、群の連続のこれからと今までとに、最も多くの思慮を費やすべき、言わば精神生活の季節であった。静かな農民の感情は、いろいろの祭や行事となり、これに伴なう幾つかの言い伝えに映し出されている。いくさや災害が度重なって、人の移動が繁くなったころから、少しずつこの月の楽しみが消え薄れて、今ではかなりの山村か、遠く中央から隔たった土地を訪ねて、わずかに残ったものを見つけるまでになっている。これが果して免れ難い世の中の推移であったか、はたまたこの損失の補充はついているのかどうか。