Japanische Klassiker mit Furigana
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ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
静岡県などではこの事をダオイといっている。小鳥は日中だけだから比較的楽だが、それでも鳴子を時々の風にまかせていてはいられない。始終その繩を手で曳いて、ホオラホウと追わなければならなかった。
謡曲の鳥追舟、または説経節の安寿津志王などは、全くこの苦労を戯曲の主材としたものであった。しかしこういう場合には我が案山子は、少しでも干与しなかったのである。谷川のソウズや日向山中の焼きじめも同じだが、これらは皆作物の安全を人間以外の力に託して、それで済ましていた時代の遺物である。この間には明らかに自力他力の二様の差別があったのである。
そうしてこの害鳥獣の駆除手段が人智の進まぬ時代にかえって自動式であったということは、何だか不思議なようにも思われるが、我々の祖先には単なる動物の生態とか、水とか風とかの自然の法則以外に、別に深く信頼し得るものがあったのである。九州地方の刈しめの場合でも、萱の二三本を一尺おきに畑のめぐりに立てたところで、それを倒して猪・鹿が、入り込むのは何でもないことだ。しかもなおこうしておけば大丈夫と思って、家へ戻って楽々と寝ていたのは、シメというものに敵を防ぐ実力が潜んでいることを認めたからである。