Japanische Klassiker mit Furigana
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ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Lesen Sie 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.005 Zeichen · 262 Bildschirme
たちであった。しかもその絵の中には前にも言うように、仏教では説明することの出来ないいろいろの異分子が、半分以上も混同しているのである。石塔を頼まれて彫刻する地方の石屋等は、手本をこの掛軸の絵に取ったので、信徒はまただんだんと、庚申様はこういうお姿の神だと思うようになって来た。この祭に読む経は何と何、また唱えごとはこういうのがよいというような、小さな幾つもの指導書も法師の手に成っている。
ちょうど今から七八十年の前まで、大小多くの我国の神社を、僧侶がお祭りしていたのも同じことで、この方だけには終に改革がなかったのである。これには奈良朝以来の永い永い原因があったことは、誰にでも考えられることであるが、その一つの大きな力は念仏の流行であった。農民はむつかしい経文はわからぬので、こういう夜の祭の集まりにも、ただ南無阿弥陀仏を唱えていた。それが念仏講といって今の世にもなお続き、またその記念のために多数の石塔を建てたり、多数の念仏塚という塚を路の傍らに残したのである。
そういう講はもと念仏のために結ばれたものでなく、ただ講中の人々が念仏を教えられたというまでであり、親しい友だちが月に一度または二月に一度、集まって夜籠りをする慣例の方が、もっと古かったのではないかと私は思っている。