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Japanische Klassiker mit Furigana

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こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme

Aozora Bunko

十年ほども前だから、皇太子さまは、中等部ご在学のころだったと思う。バイニング夫人が、英語をお教えしたりして、西洋のクラシック音楽についても、一応の興味をお持ちになっていたのであろう。

私は明治生れだから、御進講などというと、なんだか大変なことのように思えて、この野人に、つとまるだろうかと心配すると、東大のことが、お耳にはいっていたものとみえて、大体、あんな調子でよいという。

さて、その日は、ブラームスなど、十枚あまりを選んで参上した。立派な御殿だなあ、と感じたのは、東京中がバラック住いで、私自身も庭の隅ッこの、掘立て小屋みたいなところにいたせいで、今にして思えば、それほどぜいたくな部屋だったわけではない。

皇太子さまをまんなかに、ご学友が五、六人。側近の人たちを合わせて、全部で十人あまりだった。レコードをかけながら、およそ一時間半ばかり、お話し申し上げたのだが、皇太子さまは、終始お行儀がよく、そして大層ご熱心で、いわゆる“ご誠実”というのが、そのものズバリの表現だと思う。お話は前後二回、申し上げた。

皇室に関する思い出は、もう一つ、昭憲皇太后さま……当時の、明治天皇の皇后さまの印象がある。