Japanische Klassiker mit Furigana
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme
謹直無比の金田一君から見れば、私の生活などは、すべてが、驚くべきケタはずれかも知れないが、この時の言葉は、私のレコード収集を指したものらしい。全くの話が、まずしい新聞記者の生活の中で、一万枚のレコードを集めるには、他のあらゆる欲望を犠牲にして、ずいぶんと、無茶苦茶な半生ではあった。
そのために、レコードの重みで我家の床が抜けたとか、いろいろのゴシップも飛ばされたが、半面では、十冊ばかりの著書も出来たし、母校の東京大学……当時の帝国大学で、十年間にわたって講演を続けたのも、それが因縁だったといえる。
最初は昭和九年の春で、山上御殿を会場にしたが、聴衆が多くてはいり切らず、二回目からは、二千人もはいる二十五番教室にした。法学部が中心ということだったが、他の学部からも集まったし、宮沢俊義博士なども常連の一人だったそうで、昭和十八年に軽井沢へ疎開するまで、一カ月に一度ずつ、重いレコードを提げては本郷へ通った。
疎開から帰った昭和二十三年に、再び大学からお座敷がかかったが、もう年をとったことだし、焼け跡の街を、レコードを背負って電車にゆられるのも面倒で、平に平に、と敬遠しているうちに、思いもよらず、東宮仮御所から、お使いがみえた。