Japanische Klassiker mit Furigana
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Lesen Sie 胡堂百話 (こどうひゃくわ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.386 Zeichen · 248 Bildschirme
銭形を書き出して間のないころだったから、二十幾年の昔になるだろう。ある雑誌社の座談会で、直木三十五、佐々木味津三の両君が、
「いやで、いやで、たまらないけど、やむを得ず小説を書いている」
といった。私は、すぐに、
「ぼくは、書くことの楽しさに引きずられて書いている」
と、いった。
すると、年齢だけは、確かに私より下であったはずの二人が、
「それは、キミが、まだ若いからだ。そのうち、だんだんと、書くのがいやになるだろうよ」
といった。
いやいやながら小説を書いた二人は若くて死んでしまったが、それより十歳くらい年上のはずの私が、今でも、のんきに生きている。たのしんで小説を書くというのは、長寿法の一つかも知れない。
この時の座談会の記事は、ちゃんと雑誌に載ったから、おぼえている人も多いと見えてそれから十数年もたったころ、横溝正史君の家で、小説を書くのも楽ではないと私がいったら、
「うそだろう。キミは、おもしろくてたまらないといったはずだ」
と素っぱぬいたのは、その席にいた水谷準君である。水谷君は、そのころ、瓢庵先生の捕物小説を書きはじめていた。
それからのちに、作家の某氏が私を訪ねて、