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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

そしていろいろの感想あり。『週刊朝日』から行ったのですが。

急に電力統制になったので、どこもかしこもバタバタです、印刷所などにやはり直接こたえますから。それは〆切りのくり上げということになって、私にもこたえるの。

「第三日曜」までの間にまだいくつもはさまっていて閉口気味です。でも、栄さんにたのんで援軍やって貰うことにしたから何とかなりましょう。面白いものね。口述筆記をして貰うのにS子さんは誰も駄目なの。一々内心で反応するから。栄さんは楽なばかりでなくよくゆくの。可笑しいものですね。人の気質は。私はきっとあなたの口述はうまくとりましょう。多賀ちゃんは余り内容とびはなれていて字からしてむりです。馬琴は目が駄目になって、そういうお嫁さん相手に書いたのだから同情いたします。母の晩年も、そういう人がたのんであって、それでいろいろヨーロッパ旅行記などかいていました。よく、字がひどいと云っておこっていた。

この頃の日常はなかなかいい方だと思います。多賀ちゃんも大体すっかり馴れて、こまかいこと皆してくれていますし。

三月下旬、小さい子が来る前、もしかしたら一人臨時に見つかるかもしれず。