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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

一月十四日

一月十九日

では、どうぞかぜをおひきにならないように。

一月十四日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(北京・牌楼の写真絵はがき)〕

一九四〇・一・一四。栄さんのおくりものの手袋をお送りいたします。このエハガキもおくりものです、徳さんの。いろいろのがあります、涼しそうなのは夏に、ね。あしたは朝玉子をあげにゆきます。それから夕方は、小樽のおばあさんとてっちゃんのところ。でも、急に天気が変ったからどうなりますか、雪でもふればおやめでしょうが。私は雪見に出かけますが。雪は何となし家にじっとしていられない心持です。つるさんの本お買えになりましたか? 今仕事の下拵のためにこまかく読んで居ります。

一月十九日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕

一月十九日  第六信

きのうは妙な一日でした。何だかそちらが一日じゅう気がかりで、電車にのったりしていて人にもまれながら何か急に気になって。どこか工合がおわるいのではないかしら、そんな風に思いました。けさ、十三日づけのお手紙いただいて、すこし安心したけれども。しかし何しろ十三日ですものね。やっぱりどうしていらっしゃるだろうと思われます。