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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
07 一九四〇年(昭和十五年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页
十二月三十日
以上計 一二二・〇〇
大計 二七〇・九二
右のうち、年内に支払うのは加藤・西村・袴田上申書計七九・三二をさしひいた分一九一・六二だけ払おうと思って居ります。
御参考のために。
十二月三十日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十二月三十日 第八十八信
今は夕方の五時すこし過でね。私は原稿の速達を出したかえり、目白の角の果物やの半町ほど先の右側に出ているお飾りやで、小さい松飾りとそこに下げる小飾りとを買って、自分の椅子の座蒲団の布をすこし買って、お恭ちゃんの御飯茶わんかって、そしてかえって来たら、向島の江井が来ていて、お雑煮用の鶏肉をくれました。そして、お砂糖も持って来てくれたら、林町でうちでないからと横どりをしましたって。
パンを買うのはこの頃朝八時、夕四時、そして朝は十五分ぐらいでうり切れ。大したものでしょう? さっき出がけにちょいとあの線路に向った床やの時計を見たら四時なので、パンやへ行ったらもう列で、一人一斤半が最高です。パンその他のために列に立った経験を思いおこします、方向正反対でね[自注14]。