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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

十二月二十七日朝

これも近所の小学に入ることになります。これもよろしい、と思います。省線はこの頃一種荒い人気でね。私はいつも迚もおとなしく隅に立ちます。従来市外にひっそくしていた狂犬属が、時候の加減で真中へ出入りをしはじめたことからでしょうね。お正月の三※日はじっと家居いたします。きょうその小さい女の子が茶色の鼻の頭の黒い小熊をくれました。大変可愛い小熊です。お恭ちゃんがスウィートピイをさしておいてくれました。なかなか皆其々でしょう? マア、もう一杯よ、何て小さい紙でしょう! 書くにつれてちぢむのよ、いやね。では本当におしまい。

十二月二十七日朝 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書 速達)〕

十二月二十七日

これは請求書だけの分です。

六月分 逸見上申書 六〇枚 四通  三・一八

〃   同 四九六枚   二通 二七・二八

七月分 木俣鈴子上申    二通

一四・八五

公・調       四通

九月分 宮本顕治 公期日変更願その他 二通 一一・九九

ほかに、七月十六日づけ請求で、その中重複している分をさしひいて。

木島 公・調 四(一、二回)