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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
07 一九四〇年(昭和十五年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页
十月十三日
これはやさしいことではないと思えます。あるところまで集注されて、それがおのずからほぐれてゆくリズムは大変とらえがたいのですものね。雲の風情はとらえがたいのですもの。
この間うちから一度かいて見たいと思っていることがあります、それは別封で。この手紙十七日につくように。窓からヒラヒラと舞いこむおとずれになるように。では、ね。
十月十三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十月十三日 第七十信
これは先ずお約束の表ではじめなければなりません。この十日間は好成績でないわね、第一防空演習でしょう、第二が小説でしょう、尤もあとの方で非常によくないのは九日の夜だけですけれど。
甲 二つ
乙 五つ
丙 二つ
丁が一つ
よみもののこと、プランが変えられて、私はほんとうにほっといたします、どうもどうもありがとう。あれはすこしせめ苦めいていました。もっと早く自分からそのこと云うべきでしたね。そのことでは私は、わるかったと思うの。だって現実の日常生活の条件から、そういう方法が変えられるのは当然ですものね。私はあなたが仰云ったとき、ふとそのことを思って。