轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

石坂の面白がるようなところへ、おもしろがらされているんだもの、少くともあのときは。

日本のこれまでの大きい作家は、どうしても、みんな人生の正面へ向いてはいるのだが、主観的な自分の態度のなかへ入ってしまう。そこが残念ですね。そんな小さい主観に煩わされず、持味なんかふっとばして、生の人生へズカズカ入って行って、而もそこに独自な美しさもあらわせたらどんなに素晴らしいことでしょう。武麟の現実にまびれるのとはちがって、ね。

昨夜音楽をきいてチャイコフスキーの「悲愴交響楽」をきいて、ああこのように人の心に絡みつく音を、と思いました、寿江子にそう云ったら「チャイコフスキーは二流」と云った。だから私はね、「二流でも五流でもいい、自分が、これだけ出せたら」と云いました。そしたら、やっぱりその点では唸っていました。それで面白く思ったのですが、音楽なんか余り世界的レベルからおくれているもんだから、日本の音楽をかく人間としての自分を世界の何事をかなした人々の間におく可能の点で考えられないのかしら、文学とはそれほどちがうのかしらと思いました。しかし、これは、そうばかりも思えず、寿江子の表現してゆく欲望の消極によるのでしょうとも思います。